アイツんなかのアクアリウム

「ふつう」の青年の頭の中を駆け巡っているサカナたち。そのスケッチ

夢の記録。久々に見た夢。珍奇な夢。

概要

今日<20200328Sat>は久しぶりに夢を見た。普段は睡眠剤界の切り札、ことフルニトラゼパムという強い薬を飲んで、強制的に脳の機能を下げている。そのため、夢を見ることはまずない。しかし、今日は低気圧と頓服の副作用がうまい具合に眠気を誘発させた。結果として面白い夢をみれたから、記録に残そうと思う。これが今回の趣旨だ。前もってことわっておく。私は文才がない。事実をそのまま記述したり、近いであろう言葉に落とし込むことはできる。しかし、装飾がまったくできない。フィクションも慎重に入れなければ文章全体がめちゃくちゃになる。したがって、私は文才がないといえる。今回は夢を断片的に覚えているところから一連のストーリーにする。その中で、私の文才のなさが下手に文章の面白さを損なうかもしれない。そのため、あとで足さされたフィクションについては<>で囲って表現することにする。

おきてはじめに思いついた言葉

傘。よくわからない。何でだろう。 

夢の本体

とても広い空間。空間と呼ぶことにする。そこに私はいた。海の近くの丘。細長いレイピアのような、青々とした植物が海風に揺られる。季節は春から夏にかけた心地の良い時期だったように思う。私はそこに家を持ち、老女と一緒に暮らしていた。老女は思いのほか良く働き、狩や洗濯などほとんどの仕事をこなしていた。私がやっていたのは、食器洗いと木の実を拾うこと。それから、空間における変化や気付きの報告。これは老女より義務付けられたものだ。生活はスムーズに行われ、日常はスルスルとなめらかに流れていった。私は普段海のほう<便宜上東としておく>に行き、老女は反対に行っていた。例の変化を報告する仕事の一環であるから、これは変わらない。海へ行っても何のことはない。白い大きな鳥が集まっていること、魚が時折海面から飛び跳ねること。変なところはどこにもなかった。

この空間に私を認めてから3日くらい経った頃だったと思う。変化が起きた。海に面しているのは低いがけがほとんどであるから、まったいらな港は休むことのできる稀な環境であった。普段は猫や鳥でごった返しているのだが、その日はいなかった。不思議におもって、足を進めると、人が倒れていた。女性だったか男性だったかはもう覚えていない。中性?まあ、私にはどちらでも良い。どうやら、異物が入ってきたことに警戒心を抱き、鳥と猫は群がって休むことをしたなかったようだ。とりあえずその人を<今後中人とする>拾って、家に帰った。報告した。老女は「いちまんさんじゅくに」なんてよくわからないことをつぶやいたが、無視した。老女は中人のことを「お客さん」と呼んでいた。

中人が空間に入って4日目。私と中人は良く話す仲になっていた。年齢は私とも近かったと思われる。しかし、性別はおもいだせないままだった。空間の海側の見回りは、中人と出会ってからおおよそ2倍の速さでできるようになった。余った時間は談笑に費やした。この日、老女が見回っている西側のエリアの話になった。お互いに知らないことばかり。明日は、談笑に費やした時間を探索に充てることにきまった。

次の日少し足早に済ませた空間の見回りは、一人でやっていたときの40%くらいの時間で終わっていた。残りの時間?当然西側の探索だ。家を基準に西へと15分くらい歩く。特にいつもの景色と変わらぬようだ。ただ、草が茂っているだけ。しかし、そのあとの様子が少し違っていた。シュールレアリズム的とでも言うのか、ちぐはぐな世界。左には大きな岩山。右には海。ここからがおかしい、岩山の中に大きな縦の溝。直線的で自然のものとは思えない。また、海の近くにはアイアンメイデンのような彫刻が4つほどもぞもぞと動いているのを確認した。なんなのか、あれは。今晩老女に問うてみるか。

老女に、聞いた。ろくな答えは返ってこなかった。とりあえず、例の岩山、とりわけ溝には近づかないこと。これは約束させられてた。何かあるのだろうか。取り合えず、今後も西の海を探索することになりそうだ。

翌日も東を一通り見て以上がないのを確認して、西の海へと向かった。アイアンメイデンはどうやら水着らしい。どこにそんな機能があるのかはわからないが、水着だと私も中人も納得した。しばらく眺めていると一人がおぼれ始めた。しかし、他の人は見ない振りをしていた。なぜかと問うと、助けが来るのを待たねばならないという。果たして助けは来た。例の老女だった。すばやく助けて、丘に上げたかと思うと、人工呼吸をして彼岸から此岸へと戻していた。後三日は泳ぐなと老女は言った。なぜ三日なのか。このときはわかっていなかった。

とある日。老女が東側の見回りに行きたいと言い出した。理由は不明。私たちには西の海を見ていてほしいとのこと。そのとおりにした。岩山の溝が深く、広くなっている気がする。どうしたものだろう。とりあえず、言われたとおりのことをした。溝から人型の何かが出てきた気がしたから、それは報告した。老女の顔が青ざめた。

翌日。東の見回りをすると鳥が10羽いなくなっていた。報告したところ、「ああ、このまえ残り日数見たら3だったからね」なんて意味のわからぬことを言う。老女は空間内の動物の寿命を知り、制御しているのかもしれないとふと思った。おそろしい。どうやら、物にも寿命があるらしく、私の作った鶴の彫刻は150日だそうだ。自分のものはあえて聞かなかった。というか、わからないらしい。おぼれる爺さんは残り1日らしい。それまでは助けるけども、それ以降は助けないといっていた。やはり、この空間において、寿命はこの老女に支配されている。

いい加減、約束を守るのが億劫になってきて、魔が差した。岩山の溝の近くに行った。血まみれのエレベーターがそこにはあった。下にしかいけないらしい。中人とともに血が最も少ないエレベーターに乗った。下のフロアについた。今までいた空間とはまったく異なる世界がそこにはあった。ニンゲンとジンテンの二種で構成される世界だった。人間は手足があり、要は普通の人間。我々だ。ジンテンは顔、耳を削った形だった。体はない。でも、ニンゲンはジンテンのえさとなっているようだった。恐ろしい。このような世界がありながらも認識できていなかったこと。所詮、今までの空間はデパートの一階、作られたフロアだったのだと実感した。おそらく、私も中人もおじいさんもその日が来ればここに送られて、食べられていたのだろう。逃げ出さなければならない。そう、中人と意見が一致した。

逃げた。とにかく逃げた。途中で疲れた中人が発した言葉は私をとりこにさせた。「いま、私は淡い色」。「その色は?」。「「あお!!」」ステキな時間だった。線路をあるいたり、老女から逃れるためにいろいろさせている間に目が覚めてしまった。残念。

あとがき

本当はもっとある。空間はデパートの一フロアであること、そこの権利が音楽の会社に取られそうだとか。詳しく書こうとすると紙面が足りなくなる。だからダイジェストをまとめた。読みにくい文章だなと思う。許してほしい。

この夢を見たサカナのオーナー、もりきよのついった