アイツんなかのアクアリウム

「ふつう」の青年の頭の中を駆け巡っているサカナたち。そのスケッチ

友人にコーチングしてもらった。考える場を設けたいなって話。

よく話す友人がコーチングを最近勉強している。人生の中で持っていても良いスキルだと判断したそうだ。私はコーチングにはあまり詳しくないのだが「答えは相手の中にある」ということを基本に質問したり考えることを促すことで解決策を考えるスキルらしい。彼女はコーチングの本をいくつか読んで、少しわかった気がするから私で実験したいと言ってきた。おもしろい。なにか解決したい問題とか悩んでいることを考えておくように言われ、その日のトークは終わった。

後日、通話で実際にコーチングをしてもらうことになった。お題は「最近物事を考えられなくなっていることについて」だ。私は要点をノートにメモすることくらいしかやっていないから、コーチングがどんなふうに進んだかを書くことができない。しかし、コーチングを受けることで現状に対する考え方が変わったのも事実だ。今回はコーチングを通して何を考えたのかを書いてみたい。

そもそも「最近物事を考えられなくなっていることについて」って漠然とし過ぎだと思う。これを最初に分解した。私の言う物事を考えられないというのは2種類あった。ひとつは直感的な判断に流されがちだというものだ。今月のはじめに銀行からおろしたお金を即Kindleに使ってしまい、今金欠に苦しんでいるのがそれだ。もうひとつは自分の考え方を持ったり深めていくのではなく、本を読んでその内容をほぼ無批判にコピーして自分の主張としてしまうというのものだ。知人と話すときに「最近読んだ本によると〇〇って△△らしい」と言いがちになっている。自分は本と知人のミディアムになっている。テレビ石みたいだ。

ひとつめの問題についてはすぐに片付いた。それがなぜ起こるのか、どんなときに起こるのか、どうやって対処できるかを考えるように促されたのがきっかけだ。コーチの役割とはこういうものらしい。この問題は自分で情報を集めたり先のことを想定することを面倒臭がっていることから起こる。そしてそれは一時的にお金を持っているときであったり、大きな買い物を前にして希望的な観測をしているときの起こりやすい。月末のお金と今使うお金がつながっている感覚を持てていないことから月末の苦労を過小評価してしまうようだ。解決方法は月末と月初めの過ごし方を同じようにするというものだ。未来からの視点でものを考えるという方法もあるが、それは私には難しい。同じような過ごし方を心がけるほうが私にはあっているという結論に行き着いた。そしてそのためには毎月使えるお金を可視化すること、家計簿をつけることが有効だとわかった。

次の、本の内容をほとんど無批判に受け入れてしまって考えを深めることが出来ない問題は解決が難しい。解決案は漠然としがちで、すぐに実行できる実際的な案は殆ど出なかった。本を無批判に受け入れてしまうことの何が問題なのか。これはただ、自分の考えを持っておきたいという私の欲なのだと思う。自分の考えを言語化して、自分とそうでないものを分けていく作業が私は大好きだ。本を無批判に読むことで「自分」にグレーなものが入るのが嫌なのだと思う。グレーなものをきちんと考え抜いて受け止めるか拒絶するかの判断は自分でしたい。この作業を怠っているのが嫌なのだと思う。

本を自分の意見としないで単に考えるための材料として扱い、自分の考えを深めていくのに必要なのは議論することだと思う。私は書くことよりも話すことが好きだ。話すことの柔軟性であったりスピード感が良い。私は考えたことを発言すると言うよりは発言したことを考えて、積み重ねるように話す。昔の友人に粘土をこねるような話し方だと言われたことがある。それだけ柔軟性が高いということなのだろう。言っていて間違いだと思ったらすぐに訂正して別の視点から話を組み立て直すことができる。読んだ本の内容を紹介するだけでなくて、同じ知識を持っていて思考の化学反応を起こせるような関係を作りたい。議論のために読むときは自然と批判的に読むことができる。同じ本<同じテーマの本>を読んで意見交換する場を設けられたら良いなと思う。ひとりで書き言葉と話し言葉で議論ができないかと言われればそうではないのだが、他者の意見や客観性が入ったほうが身に入るし面白い。やはり議論の基本は対人なのだと思う。もし、私とこういう関係になりたいと言う方がいたらぜひ連絡してほしい。読書会しましょ。

こうは書いたものの私に連絡してくれる人は、まあ、いないだろう。ひとりで何ができるかを考える必要がある。私にとって一番身近な発信方法はついっただ。まずはついったで読んだ本の要約、感想をつぶやくことからだろうか。以前はやっていたけれど最近はできていない。Kindleで本を読むようになってから読書ノートをつけるのを忘れがちだ。取り戻したい。読書仲間をついったで作って、読書サークルのようなものを作れるのが理想だ。それに向けて今から動くのは面白いかもしれない。また、Facebookの存在も忘れずに使っていきたい。HLABのサマーキャンプをきっかけにアカウントを作ったは良いが、ほとんど運用できていない。読書仲間を増やし、自分の意見に磨きをかけるためにうまく使っていきたいものだ。Facebookについてはそもそも使い方もよくわかっていない。勉強しようと思う。

コーチングの中でよく訊かれたのは「仮にその問題が解決したとして、その後の生活はどのように変わると思うか」や、「解決するために明日からできることはなんだろう」という問いだ。解決後の生活を想像させてそこからヒントを得るように促したり、具体的な思考を促すための問いが重要ということなのだろう。確かに私は現実に即して物事を考えるのが得意ではない。それを見抜かれていたのかもしれない。以前参加したピアトゥピアコーチングのワークショップでも相手に想像させる問いが重要だと言われていた気がする。私も自分の考え方にバリエーションをもたせ、最適化させるためにコーチングを学んでも良いかもしれない。そんなふうに思った。


このサカナ<思想>のオーナー、もりきよのついった。餌<コメント、いいね>がほしい。サカナたちが喜ぶ。