アイツんなかのアクアリウム

「ふつう」の青年の頭の中を駆け巡っているサカナたち。そのスケッチ

大学にいきたいんだなぁって話。共有のちから

今日はHLABのピアトゥピアコーチングのワークショップに参加してきた。HLABとは前から繋がりがあったし、インスタグラムで流れてきたこのイベントには興味がそそられた。なにせ、最近友人から聞いて興味のあったコーチングのワークショップだったからだ。コーチングとはなにかとか、コーチングの手法だったりに興味のあった私にはちょうどよく舞い込んできたうまい話だった。普段はインスタを開かないからなおさら嬉しい。棚からぼたもちといった気分だった。

ピアトゥピアコーチングとはふたりで行うコーチングの手法で、聞き手と話し手に分かれて行うものだ。聞き手も話し手も「答えは話し手にある」という考えのもとで話したり質問をしたりして、自己理解を深めたり個人の意思決定の方向を定めていく。質問のしかたは話し手に思考を促すオープンエンドクエスチョンが良いとされる。相手を無意識に傷つける恐れのある、対比、励まし、アドバイスを避けて質問して、相手の考え方を伸ばしていくという手法が面白かった。

ワークショップは大きく3つのセクションに分かれていた。1つ目がHLABの説明のパート。ここではHLABが今年の12月から運営する下北沢のResidential Collegeの話や毎年恒例のサマースクールの話がなされた。何でもResidential Collegeは社会人枠もあるらしい。15人という狭き門だが、もしも入れるのならば入りたいものだ。2つ目はピアトゥピアコーチングの説明のパート。ここでは良い質問はどのようなものかや、コーチングの進め方の例、困ったときの対処法などを説明していた。司会の志村さんがが明るくて面白かった。3つ目はピアトゥピアコーチングの実践練習のパートだ。ふたり組で話し手と聞き手を交互に15分づつ、自己紹介も含めて45分ほど時間をとって行った。

ピアトゥピアコーチングはあくまでも相手に考えさせるために聞き手が存在するから、その介入方法である質問が重要だ。やってみたらかなり難しかった。守秘義務があるから相手の話はあまりできないが、質問するタイミング、内容を考えながら相手の話を理解するのに頭をかなり使った。私の相手はプロのコーチで話すことに慣れているようだった。私の話が切れるタイミングでうまく質問してもらえたように思う。私はと言うとうまい質問は2つほどしか思いつかなくて、9割以上を相手に話させるような感じになった。事前の解説では95%話し手が話すくらいが理想と言っていたけれど、うまい質問ができるようになりたいものだと思った。あとから、ペアだった女性からはプロのコーチみたいだったと言ってもらえたけど、お世辞だと思う笑

私が話した内容を少し書こうと思う。私はなにか大きな問題を持っていて悩んでいるというふうではないから大まかに「将来のこと」として話し始めた。進学を見送って、生活保護を受けて一人暮らししていること、大学にいつか行きたいという希望を伝えた。相手はもし一度就職するとするならばどのような業種がいいのかなどを訊いてくれた。私は低所得の家庭出身だし、児童養護施設出身でもある。その私を現在のような文化水準まで引き上げてくれたのはひとえに教育のおかげだと思っていること、そのために教育関係に興味がある旨を伝えた。この回答は予想はできていたけれど、いざ言語化すると強い思いのもとに成り立っているものだということに気がついた。言語化の力、恐るべし。また、進学にあたって金銭面の問題から海外大を検討していることも話した。その選択肢の1つがミネルバ大だ。これはあまり他人に<それどころか家族にすら>話したことがないけれど、話してみると不思議と責任感というものがまとわりついてくる気がするから不思議だ。頑張ろうとその気になってしまう。

今回のワークショップは数日前までは緊張していたものの、当日は非常にリラックスした状態で受けることができた。それは事前に企画側の志村さんとお話させてもらっていたことと、HLABのサマースクールで同じハウスだったHが同じワークショップを受けることを知っていた事による。志村さんとお話させてもらったことは全くの偶然で私に持病<双極性障害>があると事前アンケートに書いていたことによる。明るい人柄に安心したのを覚えている。頭を使いながらリラックス。非常に良い状態で参加できたのかなと思う。薬、睡眠の周期もうまくあってくれたみたいだ。

Hとはワークショップ終了後1時間ほど通話した。ひさしぶりに聞く声だった。彼は東大生。正直イベントよりこちらのほうが緊張した。そうはいっても久しぶりの友人と話す程度の緊張でしか無いのだが。近況をお互い話して私が今年ミネルバ大を受験しようとしていることを話した。話をきいてみると彼は東大と併願でミネルバにも出願していたようだった。「俺の分も頑張ってくれ」と激励してもらった。入試に関する情報を少し分けてもらって、ミネルバのアカウントを今月中に作ることを約束した。約束は先程無事に果たされた。

話すことの効用は計り知れない。言語化というだけでもかなり大きな力を持ってくる。人に話すとなるとなおさらだ。質感を持ち、責任感をまとい、実行したいという想いに駆られるようになる。私はミネルバ大学に行きたい。この言葉を口にするようになってからしばらく経つ。この言葉に私は責任感を持てているだろうか。言葉をリアルにするべく行動しているだろうか。大学に行きたい。そのなかのミネルバ大。しっかりと意志を持って行動していきたいものだ。私は大学で自由な時間を持ち、自由に学びたい。

次回のピアトゥピアコーチングワークショップは1月を予定しているようだ。気になるかたは参加してみては?


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