アイツんなかのアクアリウム

「ふつう」の青年の頭の中を駆け巡っているサカナたち。そのスケッチ

多<無>趣味、無方向な私

器用貧乏とは昔の人もうまい言葉を考えたものだと思う。私を指すのにぴったりな言葉だ。色々なことに取り組むが対して情熱を注げないがために長続きせず、得られるスキルも中途半端なものになる。そんなガラクタをたくさんコレクションしたところでなんの役に立つわけではない。打ち込んだものはなにかと問われてもどれもそこまで打ち込んでいないために答えることができない。そんな微妙な立ち位置な私。これを周りの人と比較してみるともっと顕著になる。

私の周りには一芸に秀でた人が多い。ハイレンジと呼ばれる一般のIQテストより高い範囲のIQを測定するテストで人類の0.01%の高いスコアを叩き出した人、スピードキュービングに打ち込む人、パズルを解くロボットを作る人<彼はギネスに申請したと言っていた>。直接の絡みはないものの、観測圏内にはジャグリングで世界記録をたくさん保持している人もいる。皆なにかしらに特化していてその分野で力を出し惜しみせずに取り組んでいる。

対して私はといえば趣味という趣味も特になければ得意だと思うこともそんなに無い。以前幸田直樹さんが周りができなくてあれっと思うことが自分の才能という旨のツイートをしていたが、それも思いつかない。強いて言えば文章を書くことくらいか。上手か下手かはわからないが続いている。でもこのくらいしか無いのだ。

趣味がまったくなかったわけではない。いままで、集中力が持続せずひとつひとつに打ち込む時間が短くなるのに、たくさんのことに取り組んできた。例えば今までのところだと、工作、読書、スピードキュービング、パズルを解くこと、東方、文章を書くこと、ペン回し、ベグレリ、メモスポ、デジュリドゥなどだ。これらに首を突っ込んではすぐに離れてを繰り返してきた。スキルも当然身につかない。スピードキュービングではいくつかの手順を覚えて20数秒で解ける様になったけれど、10秒台には手が届かない。とはいえ新たに手順を覚える気にもならない。怠惰。

ひとつのことに固執するよりも色々なものに取り組んでいきたいという傾向を私は持っている。そのほうが私には楽なのだと感じている。それはそうだ。物事の美味しいところだけ、甘い汁だけを取ろうとすると表層だけを取りがちになる。もちろん深みにハマればそれだけ面白い世界が広がっているというものもあるだろう。ただ、その段階に達するまでに飽きてしまうのだ。ひとつのものにハマり続ける熱中力を上げる方法があるならぜひとも試してみたい。

きっとどこかで楽をしてトップ層に食い込みたいという欲求があるのだと思う。自分のどこかに才能があってその才能を活かせる場所を探しているような、そんなふうにも私の行動は見られる。そんなに甘くはないだろうなと我ながら思う。でも捨てきれないこの気持、なんとか収拾したいものだ。

余談だが、頭の良い人にありがちな趣味というのはあると思っている。それらは大抵練習を必要とする、本人のスキルが必要なもので、ランキング化されることも多い。私の身の回りだと、ハイレンジのIQテスト、メモリースポーツ、スピードキュービング、パズドラが例として挙げられる。ハイレンジなどは出会えているだけでもある程度の知能が保証されている傾向があるが、それでも知能の高い人の遊び場という感じがする。音楽では知能の高い人はインストを好む傾向があるなんていう研究が存在するようだが、趣味についても傾向はあるのだろうか。少し、気になる。

自分の才能を活かせるところを探すのではなく、自分の能力を開発するためにも1つの趣味に打ち込みたいという思いはある。そしてその対象も大体想像がつく。作曲、お絵かきなどがそうだ。正直自分の持つ能力がこれらに向いている可能性は高くないが、一般教養的にできるようになっておきたい。ダ・ヴィンチにはなれないけど、その精神は持っておきたいとでもいうのだろうか。現代社会において知っておくべきことは多く、広い分野に及ぶ。その片鱗に触れ、1つは深く掘り起こしておきたい。そんな気分だ。ポリマスになりたい。けれどエキスパートにもなりたい。歪んでいるなぁ笑

特定の趣味を持とうとすると続けるための義務感のようなものが生じるのが私の悪い癖だと思う。これのおかげで続けるのが難しくなる。これを感じずにできていることを伸ばすべきなんだろうな、きっと。それは読書と作文くらいか。それでも私はどこかで多趣味になりたいのだ。広範な知識を操れるようになりたいのだ。ああ、ワガママで何者にもなれない私。それでも生涯いろいろな分野のものに手を出し続けたいなと思うのだ。読書と作文はそのための指針にして様々な方向に発進できたらいいな。この2つはできて当たり前のスキルみたいなところがあるし。


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