アイツんなかのアクアリウム

「ふつう」の青年の頭の中を駆け巡っているサカナたち。そのスケッチ

ひとり暮らしの足音。変化の波にノる

ライトな文章を書く練習をしたいと思う。私の文章は少し硬くて長くなりがちだ。文章を書き終わったときの達成感が同じならば、短くて良い文章をたくさん書けたほうが良いと思う。そのほうが校正、構成づくりもしやすいし読み手に優しい文章になると思う。700文字から1000文字程度の文章を書けるようになりたい。伝えることを一つに絞る癖を身につければ、それもできるだろう。成長の余地はまだまだある。

今日は近所のドラッグストアにでかけた。段ボール箱を貰いに行くためだ。引越の荷造りに使うための、厚くて丈夫なものを6つほど手に入れる算段だった。本棚から溢れた本をだったり、パズルやCD、そして思い出の品を入れるために使う。なかったらどうしようかと思っていたが、むしろ余っているようだった。結局大きさを見て5枚だけもらってきた。

ドラッグストアと今の家の往復路には、青々と茂った草むらが広がっていた。空にも入道雲のようなものが見られて「夏」といった感じだった。だが、吹く風には季節の移ろいの雰囲気が漂い始めていた。9割の暑気に1割の冷気をブレンドしたような風は、秋の訪れを感じさせるのに十分だった。こころなしか空気の匂いも秋らしくなっているように思う。

考えてみれば立秋20日以上前に過ぎていて、あと2日したら9月なのだ。秋の訪れを感じないという方が無茶なのかもしれない。

9月の1日から私は書類上、親の世帯から別れて単身生活保護受給者となる。3日には引っ越しも控えていて、身の回りの変化は既に眼前まで迫っている。スマホの料金の分割は、明日だ。もう24時間を切っている。

変化を生むための契約等は既に終わっている。グループホームの契約や火災保険への加入、訪問看護の申込みや引越し業者とのやり取り。そうだ、生活保護の聞き取り調査もあった。これらをすべて自分の体で行ったのにも関わらず、実感はまだない。実際の体の移動や変化が無いからだ。

実感が無いからと言って変化が小さいというわけではないのはわかっている。今回の引っ越しはきっと、今までの引っ越しの中でも人生に与える影響は最も大きいもののひとつになる。というのも、今回の引っ越しは今までの7回くらいの引っ越しと違って、能動的なもので、自立するためのものだからだ。

毎月給付される生活費から光熱費やインターネットの回線、食費等をやりくりしなくてはならない。その傍ら、洗濯機や冷蔵庫などの家具も買う必要がある。食事を用意したり洗濯もこれからは自分でやる必要がある。それから市役所に提出するようの家計簿の記入も。ああ、生活保護から抜けるための最大限の努力も義務付けられているのだった。まあ、はじめの1ヶ月ほどは体調管理に充てても文句は言われまい。

こうして、一人暮らしでやるべきことを簡単に挙げてみても目が回る思いだ。自分はあまりにも家事・経済に関わってこなかったということだ。今ここで反省したい。

私達はこうした変化の前になって自分の無知さを知ることが多いのだと思う。実感のなさと漠然とした不安。これらはきっと、自分が思ったほど世の中のことを知らなかったという事実に起因する。

チェコ留学を控えた、りょーたの不安も、書類上でしか知らない地へもうじき飛ばされるというところから生じるのだと私は思う。

先日紹介した「精神の宮殿」の使い手のSは、身を守る必要性からITを学びたいと言っていた。また、私の知人には無職で手に職をつけたいからプログラミングを始めたという者が少くない。

彼らは身近なところから知識欲を得るのに向いているのだと思う。彼らは敏感なセンサーで自分の知らない分野を察知し、それを知ろうと疑問を発する。

私もセンサーの感度を磨き、来たるべき未知に備えるがなかなかうまくいかない。というのも私の検出する問いは大きすぎるか小さすぎることがほとんどだからだ。

だから私は身の回りで起きる変化をセンサーとして使ってみようと思う。身の回りの変化で知らないことを見つけて、それについて思索を巡らせたり、知識を得たりするのだ。

これを自分のセンサーと併わせて使う。そうすれば私は広範な知識を得ることもできるし、思考力も上がるだろう。自分の成長に変化の波を取り入れていきたい。

変化を前にして、人はどう振る舞うだろうか。恐れる者もあれば果敢に戦いを挑む者もあるだろう。ただ、そういう対処の仕方はエネルギーをぶつけるようなもので消耗が激しいと私は思う。

だからこそ私は変化のエネルギーを利用するようにしたい。変化を波に例えるならば、あたって砕けるのでも流されるのでもなくて、サーファーのようにノッて行きたいのだ。

変化は自分の無知さに気づくきっかけ。問いを発するきっかけになりうる。これを利用しない手はないだろう。変化を楽しんで自分の人生の舵取りをしていきたい。それに、そうすれば冒険的に変化を取り入れることもできるかもしれない。


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